結論からお伝えいたします。
火葬場での挨拶は、必要ありません。
本記事では、「火葬場で喪主から挨拶は必要か?」という疑問に答えていきます。
詳しい私のプロフィールは以下のリンクからご覧ください。
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記事の冒頭にお伝えいたしましたが、「火葬場での挨拶は必要ありません!」
というより、そもそも火葬場では「挨拶をするタイミング」が準備されていません。
これは「火葬場で何をするのか」と「どういう流れなのか」の
2つを頭の中でイメージできる状態であれば、なぜ必要ないのかが理解できるかと思います。
それでは火葬場に到着後の流れについて簡単に説明いたします。
火葬場での流れ
文字通り、火葬場では故人のご遺体を「火葬」いたします。
火葬場では、主に3つのステップで物事が進められます。
↓
STEP1. 棺の蓋が閉められる
STEP2. 待合室で火葬が終わるのを待つ
STEP3. 収骨(骨上げ)
↓
精進落とし
といった流れになります。
STEP1:
葬儀場から火葬場に到着後、故人のご遺体が眠る棺は「火葬炉」の前に運ばれ、そのまま棺の蓋が閉められます。
STEP2:
そしてすぐに火葬となりますが、実際の火葬は5分や10分で終わることはなく、大体1.5時間~2時間ほど時間がかかることから待ち時間が発生します。
火葬中、遺族は待合室で待機となり、多くの場合はおにぎりやサンドイッチ、オードブルなどの軽食を取ることとなるでしょう。
STEP3:
その後1.5時間~2時間が経過し火葬が終了次第、骨上げ(収骨)となります。
骨上げ(収骨)とは、遺族同士で遺骨を橋渡しさせ、骨壷に収めていき、およそ20分~30分で終了となります。
火葬場での流れは以上です。
火葬場での挨拶は、本当に必要か?
「火葬場で挨拶が必要?」という疑問は、このSTEP1の待合室で発生する挨拶を指している場合が多いのではないでしょうか?
通常のお葬式では火葬の前に、「葬儀告別式」として喪主は既に参列者向けに挨拶をしているはずですので、
この場でもう一度挨拶をする必要はありませんが、待機中の「ご案内」という意味では声をかける必要があります。
また遠方からのご参列いただいた方の中には、時間の関係で火葬終了の前に火葬場を出発しなければならないこともあります。
そのような先に帰られる方に対しての「個別での挨拶」も発生しますので、丁重に対応してください。
記事冒頭で「火葬場で挨拶は必要ない」とお伝えいたしましたが、
仮に例外があるとすれば執り行う葬儀が「直葬」の場合です。
直葬は、「通夜」も「葬儀告別式」も執り行いませんので、火葬場が葬儀場のような役割をする場合があります。
この時には、喪主としての参列者に対しての軽い挨拶が必要となるでしょう。
ただし直葬は一般的に参列者が2~3名の遺族のみ、または近い親族のみ、といったように規模は大きくても10名以下となりますので、あなたが想像しているような大々的な挨拶にはならないことが想定されます。
このような理由により火葬場で喪主が対応しなければいけないことは、以下の3つとなります。
- 火葬中の待ち時間のご案内
- 火葬で帰る方への直接挨拶
- (直葬に限り)喪主からの軽い挨拶
それでは1つずつ説明していきます。
例文も含んでいますのでご覧ください。
火葬中の待ち時間でのご案内
ご案内の内容は端的に要点だけを伝えるようにします。
私もそうでしたが、「火葬」というものが初めての方もいらっしゃいますので考慮した上で、「内容」と「流れ」を説明します。
具体的には、主に以下の3つの内容が入っていれば良いでしょう。
- 火葬に時間がかかることをご案内する
- 火葬後に骨上げがあることをお伝えする
- 骨上げ終了後、精進落としのご案内をする
以下に例文を記載しておきますね。
「そのため今回軽食をご用意させていただきましたので、お時間までおくつろぎください。」
「収骨が完了次第、料亭XXXで精進落としとなります。」
火葬で帰る方への挨拶
今後のお付き合いもお願いする旨を含め、丁重に参列への感謝を伝えてください。
こちらも主に含めるべき内容は、次の3つです。
- 葬儀告別式から火葬まで参列いただいたことへの感謝
- 今後のこれまで以上のお付き合いをお願いする
- 遠出からいらしている場合、労いの言葉
ここでは1対1の会話ベースとなることから確実な形式はありませんが、
参考としていただきたい流れや文言がこちらですので参考になさってください。
「また今後とも、これまで以上よろしくお願いいたします。」
「お気をつけてお帰りください。ありがとうございました。」
火葬場にまでいらっしゃる方は、必然的に近しい関係の方になります。
私の経験の場合は、大半の方が20歳~50歳ぐらい年上という環境でしたので、近しい親族に対しても全体的に敬語でしたが、カジュアルな言い回しでも全く問題ありません。
例えば、
「また今度、ご飯でもお茶しようね」や
「少し落ち着いた頃に、また温泉にでもね」といった具合に、
つながりを再度確認するものとしましょう。
(余談ですが私の母親の友人、近しい親族は上記のやり取りをしていて、
私自身が少しウルっときてしまいました。。。)
直葬での喪主からの軽い挨拶
もし葬儀の形式が「直葬」だった場合、
火葬場で喪主からの挨拶をすることとなる可能性があります。
しかしながら現実的に「直葬」は参列人数自体が極端に少ないこと、本当に近しい親族しか参列しないことから、可能性は低いです。
仮に挨拶の必要がある場合、「葬儀告別式」で挨拶する内容が本質的に同じものとなります。
こちらの記事では、葬儀告別式の挨拶例文をパターン別で紹介していますので参考にしてください。
葬儀告別式の挨拶例文10パターン付、喪主経験者によるポイントの伝授
記事内で詳しくご紹介していますが、喪主挨拶の基本は「参列への感謝」と「これからの良好なお付き合いをお願い」することです。
上記の記事で説明している「葬儀告別式」での喪主からの挨拶は、
文章にすると約900文字前後、
900文字を通常のスピードで話した場合にかかる時間は約3~4分
程度を想定しています。
今回の火葬場での挨拶は会場が大きくないことや参列者があまり多くないことを仮定すると、
文字数にして200字~300字程度、
時間にすると1~2分
程度で全く問題ありません。
こちらの挨拶例文記事をご参考いただき、ご自身の状況にあった挨拶文を作ってみてください。
まとめ
それでは、この記事のまとめです。
「火葬場で喪主からの挨拶が必要?」に対する答えは、「いいえ!」です。
つまり、火葬場で喪主からの挨拶は必要ではありません。
しかし、火葬時間が1.5~2時間かかることから、その場にいる人に対して喪主から火葬中のご案内をする必要があります。
火葬にかかる時間、火葬中の待機場所、火葬の次は収骨、収骨が終われば火葬も終わり、
そして精進落とし、、、といったように「今後の流れ」と「内容」を伝えるように心がけてください。
また火葬の途中でどうしても帰宅しなければいけない方もいますので、
そのような方に対しては、参列への感謝、今後のお付き合いのお願いなどを丁重にお伝えしてください。
可能性はとても低いですが「直葬」の場合、火葬場での喪主からの挨拶は1~2分程度、文字にすると200字~300字を目安にしてください。
これから喪主として葬儀を迎える方へ
参考記事: 喪主を経験した25歳が、これからお葬式を迎える人にアドバイスを送る。